PADI RESCUE DIVER

2010/12/06

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先日、冬の海がどんなものなのか、そして一応ダイバーとしてのとりあえず最終目的としてのレスキュー認定を受けるために、伊豆城ヶ崎へ。
いつものように5時前には家を出て、今回は東京駅始発から座って熱海へ。経由して城ヶ崎に9時。家出たときは猛烈に寒かったので、かなり不安でした。。。ショップにてメンバーと顔合わせ、今回は、インストラクター含め6人。ドイツ人の方、夫婦の方もいたりで、わりと皆さん大人しい感じの方々。インストは、顔なじみの人なので安心。
諸々準備、今回は冬仕様ですが、ドライスーツが嫌いなので、セミドライ(分厚いウェット)7mm、インナーは起毛の長袖ラッシュガード、サマーグローブ、普通のブーツ。フードは一応持って、後は休憩時の防風・防寒着のアウタージャケット。気温15度、水温20度と海の方が暖かい。
今回は、レスキュー認定という遊び(ファン)ダイビングではなく色々と動くので、カメラは装備しませんでした。よって写真がありません。まぁ結果ほとんどが水面での作業が多いので、意味無いけど。
レスキューは、基本的に「自分を守るための技術」次に「他を救助できる」というように、事故を起こさない、巻き込まれないスキルというのが大きい、ダイビングは機材依存の大きいスポーツではあるが事故の確率は低い、しかし巻き込まれ事故や、予測できない事態には対応が非常に難しい。そんな時に、常に冷静に考え、判断して行動できるダイバーになることは、それらの恐怖からくる精神的なストレスが緩和でき、より安全に楽しめることが本筋。
もちろんライセンスとしてはAOW(アドヴァンスドオープンウォーター)で制限は無くなり世界中どこでもダイビングすることはできるので十分。ただ今回自分がレスキューになりたかったのは、簡単に説明すると『海恐怖症』という自分を克服するためでもある。
これは、意外だと言われるが、実は泳げないし、小さい頃のトラウマが今でも抜けない。何か浮く物を持たないと胸より深い場所にいくのが怖い。溺れる=「息ができない」事への恐怖だ。海は好きだが泳ぐというよりもサーフィンやボディボードなどの浮き具が欠かせない。そんな自分がいて、もっと海の事、溺れる原因、緊急対応を身につければ、少しでもトラウマが緩和するのでは?というのがきっかけ。
約1ヶ月の勉強を経て、前の週に学科、試験を受けて、いざ実習となったが。やはり現場では大違い、当たり前だが、海が故にイメージトレーニングもしづらいし、当日の状況にも左右される。それにしても、冬の海ってこんなに透明なの。
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透明度が15〜20m近い。信じられん。夏だと10m程度で良好なくらい。魚も多い。そんな感動もさて置きいざ実習へ。
思い出す範囲で。
まずは、
 ・疲労ダイバーの対処
  体力消耗者のアシスト
  安心させるように話しかけたり、指示を出す。
  疲労者を牽引、引っ張って岸まで泳ぐ
 ・パニックダイバーの対処
  水面で溺れた人の対応、捕まれたりしないスキル
 ・水中でトラブルを起こしたダイバーの対処
  エア切れ、足の吊り、水中コミュニケーション。
  2グループにわかれて、片方が助けるシミュレーション。
  ここでリアルトラブル、事故者側の一人のエアが本当に無くなる
  というサプライズ。より実践に近い訓練になったw
 ・水面でのアシスト
  岸から浮き輪を投げたり
 ・行方不明ダイバーの対処
  捜索方法、手順。
  水中でのラインを使っての捜索(海猿みたいの)
  インストラクターの捜索
 ・意識不明ダイバーの対処
  呼吸をしていないダイバーを浮上させる
 ・水面での意識不明ダイバーの対処
  ポケットマスク(人工呼吸器具)を使っての蘇生スキル
  救助要請(周りに知らせる)
  機材を外す
 ・ファーストエイド、酸素供給
  病院にあるような、酸素吸入器の使用方法
  
 ・意識不明ダイバーのエキジット
  これがしんどいw、人工呼吸しながら
  背負って海からEXITさせる
  複数でEXITさせる
 ・ダイビング事故シナリオ
  岸にいるダイバーが、救助に行く。
  バディが、行方不明になった想定で、水中捜索。
  意識不明の事故者を浮上させて、人工呼吸しながら機材を外し
  岸まで牽引、EXITさせて酸素吸入と心肺蘇生。
  捜索チームが3人、水面での管理(自分)1人、3人が発見して救助浮上の
  時に救助者のタンクが外れるトラブル。
  これは、救助者が急いで機材を装着して、チェックを怠った事によるミス(リアル)
  
  どうにか浮上させて、機材を外す人、人工呼吸する人、牽引する人。
  岸に戻り、EXITの準備をする人に分かれる。
  ここで、救助の本当の難しさを実感。
  夕方になり、波がかなり立っていたのでEXITが非常に難しい
  20kgを超える装備をした状態での波打ち際で、救助者が転倒したりリアルに危険がいっぱい。
  しかも人工呼吸を絶対に途切れてはならない、これが体力と判断力、チームワークが
  無いととてもできない。
  やっと引き上げて、心肺蘇生、酸素吸入。
  そしたら1名が、疲労と機材外れで、EXITできない状況にもなるわで、
  もうバタバタですわ。
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実際にシナリオをやると、リアルに別の問題が起きたり、波の状況、分担やコミュニケーション、体力など、全てのバランスを考える必要がある。本当に良い勉強になった。その頃にはたった2日の付き合いだけどチームワークも良くなって、いろいろ改善点や疑問点を夕食後に就寝ギリギリまで食堂でディスカッションしたのは楽しかったなぁ。
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お互いをよく見てアドバイスしたり。笑いもあり、ちょっと笑えないサプライズもあり、ちょうどクリスマスシーズンというのもあり、インストラクターの人たちが開催したパーティーも楽しめて、非常に充実して濃い2日でした。
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当初の目的である、『海への恐怖心』は、知識と経験によって緩和できたことは間違いない、そしてダイバーとしても事故を予防、対応できる自信も少しながら付いた。そして、あくまで付属ではあるが、”もしもの時”に少しでも自分に出来ることが増えたことは、より安全で楽しいダイビングの為にも必要な『装備』の一つであることは間違いなかった。
水面ばっかで、魚も見る時間もカメラも撮影できないけど
とても大切な、知識、経験、技術、そしてメンバーに出会えた素敵な日でした。
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ナイスダイビング。